- なぜラグビー日本代表はランキングが上の強豪国に勝てたの?
- なぜ日本代表は強くなったの?
困っている人
けいたろう
2019年11月2日、日本で開催されたラグビーW杯が南アフリカの3大会ぶり3度目の優勝という形で幕を閉じました。
日本が敗れた南アフリカが優勝したことで溜飲を下げた人も多かったと思います(笑)
ベスト8で敗れてしまった日本ですがプール戦での活躍は目覚ましく、W杯開幕前でのランキングが日本より上のアイルランド、スコットランドを破っての全勝で初の決勝トーナメント進出を果たしました。
今回の記事はラグビー観戦歴5年の私が誰にでもわかりやすくなぜ日本代表が強豪国に勝てたのかという解説を記事にしました。
記事の内容を簡単に説明すると、ラグビーは番狂わせが起きにくい?から始まり、日本が強豪国に勝てた理由、まとめとなっています。
この記事を読み終われば、もうニワカなんて言わせない!ちょっとしたラグビー通になれます!
それではまずラグビーの本質的な部分から解説していきます。
ラグビーは番狂わせが起きにくい?
ラグビーは格上のチームが格下のチームに負けるといういわゆる『番狂わせ』が起きにくいスポーツに分類されます。
要因としては以下の点が関係しているとされています。
・フィジカルが強いチームが圧倒的に優位
・得点パターンが複数ある
それぞれ解説していくと
15人全員の総合力が問われる
ラグビーは試合をみて頂ければわかる通り、攻守に関わらず常にほぼ15人が横1列に並んでボールに関わり続ける、その為に動き続けるというスポーツです。
その為に1人の能力に頼るという事はあまりせず、15人全員でボールを敵陣にいかに運ぶかという繰り返しなので、例えば野球の大谷選手やサッカーでいうメッシのようなスーパーな選手が1人いるだけで状況を一変できるという事がないのです。
フィジカルが強いチームが圧倒的に優位
続いてラグビーには欠かせないフィジカルの話になりますが強豪国は例にもれずフォワードの身長は190㎝を越え、体重は100㎏を優に超えるという選手がほとんどです。
こうした選手たちがボールを持つことで必然的によりフィジカルが強いチームのボール保持率が高くなり、フィジカルが劣るチームはボールを取り返すためにタックルをし続けなければならず、体力がどんどん削られます。
結果的に格下のチームがボールを取り返したとしも攻め切る体力がなくなってしまうのです。
得点パターンが複数ある
サッカーとの比較になりますがサッカーはゴールに蹴りこまなければどんなに強いチームでも勝つことは出来ません。
その為に力の劣るチームは戦術として攻撃を捨て、ゴール前を固め最低限負けない試合をすることが可能であわよくば敵陣に一人残してカウンターで一発という番狂わせが起きやすいスポーツとされています。
ラグビーはというと例えゴール前を固めてもドロップゴールで3点を狙ったり、繰り返し体を当て続けることで相手のペナルティー(反則)を誘って、ペナルティキックで3点をねらうこともできるのでどんなに守備を固めても失点を抑えるということが不可能なのです。
このような特性のあるラグビーでなぜ日本代表は強豪国に勝てたのか。
以下より解説していきます。
日本が強豪国に勝てた理由
ホームアドバンテージ
なんといっても今回のW杯は自国開催ということで熱烈な応援が日本代表の選手たちを後押ししたという事は言うまでもありません。
ラグビーは常に体をぶつけ合う恐怖とも戦わなければならずメンタル的な要素が選手に大きく影響することがあります。
私も大学ラグビーなどスタジアムまで観戦に行きますが劣勢に立たされているチームが観客の大きな声援によってスクラムを押し返したり、逆に相手チームはその声援に押されてミスをしてしまったりという光景を何度もみています。
外国人選手たちの献身
ラグビーは当該国に3年以上住んでいれば代表資格を得る(来年から5年)事ができ、日本にも多くの外国人選手たちが選ばれています。
ラグビーは体の大きい事が優位になりやすいため体の大きな外国人選手たちは重宝されますが、先述したように1、2人とそういった選手が入っても15人が同じ方向を向いて団結しなければ勝つことは出来ません。
そのいい例が去年の大学ラグビー選手権の決勝で日本人学生だけの明治大学が強力な留学生擁する天理大学を破った試合を見てもわかる通りです。
今回のW杯ではそういった外国人選手たちが日本の文化を尊重し、献身の精神を体現していくれたことが勝利につながったと思います。
この事は報道でもありましたが外国人選手たちが日本の国歌を必至に練習していた姿からも明らかです。
スクラムで勝てた
ラグビーにおいてスクラムはボールを保持するための大事なセットプレーの一つでこれまで強豪国にたいして体格で劣る日本は最低限押されないようになんとか踏ん張る事が精いっぱいで押し返すということはほとんど出来ていませんでした。
しかし、2016年10月より長谷川慎スクラムコーチが就任したことで体格で劣る相手をいかに早く押すかを実践するため、足や手の位置に1㎝単位でこだわった練習を3年間積み上げ、強豪国をも押し込むスクラムを作り上げました。
また、長谷川慎スクラムコーチのもと、もともとスクラムに定評のあった具智元選手の成長も大きく影響しました。
アイルランド戦では劣勢だった前半の34分の相手ボールスクラムを押し返した後の具選手の雄たけびはまさにこの後の試合の流れを決定付けたシーンでした。
また、決勝戦は南アフリカがイングランドをスクラムでほぼ圧倒し、優勝を手にしました。
スクラムがいかに重要であるかを最もわかりやすく表した試合であったと思います。
まとめ
- ホームでの熱烈なファンの後押しが選手たちの背中を強力に押した
- 外国人選手たちが日本の文化を尊重し、チームプレーに徹した
- これまではウィークポイントとされていたスクラムで勝てるようになった
2015年のW杯から念願の決勝トーナメント進出を果たすまで成長した日本代表。
これからまた次のW杯まで目が離せないチームとなりました。
これからラグビーシーズンの冬が到来し、まずは中断していた大学ラグビーが佳境を迎え、日本代表の多くが在籍するトップリーグが来年1月から開幕します。
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自国開催で盛り上がったこの勢いを継続させる事はこれからのさらなる強化に絶対不可欠なので皆で応援しつづけましょう!!!
最後まで読んで頂きありがとうございました。